【感想】世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法
世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法
- 作者: ピョートル・フェリクス・グジバチ
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2018/08/20
- メディア: 単行本
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はじめに
本書は「心理的安全性」をキーワードに、どういったチームが生産性が高いのかを述べています。
生産性の高いチームには、以下の 5 つの特性があります。
- チームの「心理的安全性」が高いこと
- チームに対する「信頼性」が高いこと
- チームの「構造」が「明瞭」であること
- チームの仕事に「意味」を見出していること
- チームの仕事が社会に対して「影響」をもたらすと考えていること
その中で、心理的安全性が最も重要かつ、チームの土台となるとしています。さらに、その土台を作り、チームが成果を上げるためにマネジャーが何をすべきかが語られています。
タイトルを見ると、よくあるチームマネジメントの話であると感じると思います。 僕が本書を読もうと思ったのは、本書のキーワードでもある心理的安全性はどういったものなのか、心理的安全性が高い状態とはどういった状態なのかに関心を抱いたからです。
なので、本記事は心理的安全性を紐解いて行きたいなと思います。
心理的安全性とは?
心理的安全性とは、
「自分らしさを発揮しながらチームに参画できる」という実感のこと
であると定義されています。
本書は全体を通して心理的安全性という言葉がキーワードとして出てきます。 それだけこのキーワードが本書のポイントになっているのだと感じます。
心理的安全性の低いチーム
心理的安全性の低いチームとはどういったチームなのか?
本書では様々な例が述べられていますが、一言でいうと「言いたいことが言えないチーム」であると言えます。
チームはメンバー同士が議論しながら成果を出すための最小単位であるはずです。そのチームのメンバー同士が言いたいことが言えない、チームのマネジャーにも言えないといった状態となると、パフォーマンスなんて上がる訳ありません。
本書では、そのような状態を回避しつつ、心理的安全性を高めることがマネジャーの大きな責任であると述べられています。
心理的安全性を高めるためにマネジャーに必要なこと
マネジャーには、良きコーチであることが求められます。 本書では、チームメンバーは性善説の立場に立ってコミュニケーションを取り、例え愚痴であってもそれは現状への不満であり、改善のチャンスと捉え耳を傾けるよう説いています。
心理的安全性を高めるには、以下のステップを踏んでいく必要があります。
- 自己認識(例:ラーメンが好き)
- 自己開示(例:とんこつラーメンはあんまり好きじゃなくて、味噌ラーメンのほうが好きなんです)
- 自己表現(例:○○の味噌ラーメンは特に美味しくて、みんなに勧めたいと思っているんですよ!写真も撮ったので見てください!)
マネジャーはメンバーが自己認識と自己開示をしてくれるよう努め、メンバーに自己表現をしてもらうよう促します。そうすることで、メンバーは自分自身の個性を出すことができるようになっていきます。
ここで重要なのは、メンバーの価値観に基づいた話をすることです。価値観に基づいた話は人間にとってパーソナルな部分なので時に話すこと自体に勇気が必要になります。ただ、この価値観に基づいた話を気兼ねなくできることが、心理的安全性を高めるのに重要な要素であると感じています。
心理的安全性を確保した上で、チームのパフォーマンスを向上させる
マネジャーはチームのパフォーマンスを向上させ、成果を上げることに責任を持っています。 本書では、パフォーマンスは「短期的」「長期的」「随時的」の3つに分類されると述べています。
- 短期的:いま目の前にある本人とチームのタスクを実行すること
- 長期的:本人とチームの市場価値を高めること
- 随時的:本人とチームが変化に適応できるような能力を身につけること
多くのマネジャーは短期的な部分だけに注目しがちで、長期的な視点を特に見落としがちなようです。 確かに、個人的な経験でも短期的な部分に目が行きがちだったように思います。肝に銘じたいところです笑
おわりに
本書は、心理的安全性を高めるための考え方やヒントが散りばめられたものです。 本記事は、キーワードとなっている心理的安全性にフォーカスを当てました。 本書を読了して今一度、自分自身の心理的安全性は高いのか、低いのか振り返ってみようと思います。
世界最高のチーム グーグル流「最少の人数」で「最大の成果」を生み出す方法
- 作者: ピョートル・フェリクス・グジバチ
- 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
- 発売日: 2018/08/20
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